タイ、民主主義が機能不全に

久しぶりにバンコクへ行くことを決めたけど、情勢はえらいことになっておりますね。

 反タクシン元首相派団体「民主主義のための市民同盟(PAD)」のデモ隊数千人と警官隊が10月7日、バンコク都内の国会議事堂周辺で衝突し、2 人が死亡、400人以上が重軽傷を負った。9月下旬に発足したタクシン派ソムチャーイ政権は反タクシン派との対話路線を掲げ、PAD、野党民主党がこれに応じる姿勢をみせていたが、衝突により雪解けムードは吹き飛んだ。両派の対立により、タイの民主主義、法治は機能不全に陥りつつある。

 タクシン派パランプラチャーチョン党(PPP)を主体とする6党連立政権は、サマック前首相が憲法の副業禁止規定に違反し9月9日に失職したことを受け、タクシン氏の義弟であるソムチャーイ元法務次官(61)を首相に指名、9月下旬に新内閣が発足した。ソムチャーイ首相は就任早々、アピシット民主党党首 (44)と上下両院議長による4者会談で、新憲法制定に向けた憲法制定議会の設置に原則合意。タクシン派、反タクシン派の双方に太いパイプを持つチャワリット副首相(元首相・元陸軍司令官、76)によるPADとの和解交渉も順調な滑り出しを見せ、政治危機脱出への期待が高まった。

 しかし、反逆罪などで逮捕状が出ていたPAD最高幹部のジャムロン元バンコク都知事(73)が10月5日、都知事選投票のためPADが占拠するタイ首相府を離れて警察に逮捕され、事態は暗転。逮捕を不服とするPADは7日、首相の施政方針演説を阻止するためデモ隊による国会封鎖に踏み切った。

 警察は7日早朝、催涙ガス弾を発射しデモ隊を追い払い、議事堂の門のひとつを確保。ここから閣僚、国会議員が議事堂内に入り、首相による施政方針演説が過去に例のない短時間で行われた。しかしこの間にPADは門を警察から奪還、国会の完全封鎖に成功し、首相は演説後、ヘリコプターで国会を脱出する羽目になった。警察は同日夕方、デモ隊を再度押し戻し、議事堂の出口を確保、国会内に缶詰となっていた閣僚、議員、職員らを外に逃した。

 警官隊とPADの衝突は同日夜まで続き、デモ参加者1人が死亡、数人が手足を切断する重傷を負ったほか、多数が催涙ガスで目や呼吸器を傷めた。警察側は 4人が銃で撃たれほか、別の2人が刃物で刺され、1人がトラックにはねられた。また、衝突現場で乗用車が爆発し、男性1人が死亡した。爆弾テロの可能性が高いとみられている。

 デモ隊の強制排除に対しては、「警察は悪くない。PADがやりすぎ。(PADが8月下旬から占拠している)首相府に続いて国会まで明け渡すわけには行かない」(与党第2党チャートタイ党のバンハーン党首)といった擁護論がある一方、民主党、上院の一部からは内閣総辞職もしくは国会解散で責任を取るべきという声が上がっている。チャワリット副首相は流血ざたの責任を取るとして、8日付で辞任した。

 ソムチャーイ首相は事件後の記者会見で、PADが要求している国会解散を拒否、辞任も否定した。記者会見にはタイ軍の実権を握るアヌポン陸軍司令官が同席し、軍が当面、政府を支持する姿勢を示したが、状況が悪化すれば、再度軍事クーデターが行われる可能性がある。

 一方、PAD指導者のソンティ氏は国営企業労組にゼネストを呼びかけており、タイ港湾公社(PAT)、タイ国鉄(SRT)などの労組が応じる姿勢をみせている。

旅行する皆様、危ない場所には近づかないようにしましょう

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